IT特集


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有望視されるタイのIT市場



    2010年代最後の一年が始まった。タイ商工会議所大学(UTCC)経済ビジネス予測センターが年初に合わせて発表した「2019年タイ有望産業」によると、今年、最も「有望」と見込まれる産業はIT技術を使った電子商取引(EC)でダントツの首位。このほか、IT技術・IT機器が4位に、ITを使ったフィンテック(金融サービス)・電子決済が7位にそれぞれ入った。5位の輸送・物流の中にはモノのインターネット(IoT)も含まれており、6位のアプリ開発・ゲームも合わせれば、ベスト10の半分がIT関連となる。タイ経済の底上げにIT技術が依然として欠かせない現実が浮き彫りとなった。

    EC市場がトップに立った現状は、消費者の消費動向からもうかがうことができそうだ。国立マヒドン経営大学院(CMMU)が昨年末に行った一般消費者向けアンケート調査(1031人が回答)で、4人に3人がソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)上で活動するインフルエンサー(世間に与える影響力が大きい行動を行う人物)の投稿や書き込みを見て、消費に関する情報を得ている実態が分かった。

    それによると、タイ人の93%の人がインターネットを活用して購入したい商品やサービスの情報に触れているといい、このうち約半数が常時接続した状態で使っていた。夜間を中心にほぼ毎日接続する人も3分の1強あり、合わせると85%もの人が商品サイトなどを日常的に継続して閲覧していた。

    視聴する商品やサービスでは、観光や医療・美容・健康食品などが上位に位置し、投資や金融などの財テクにも関心が深かった。実際に商品やサービスを購入してレビューを書いたり、専門的な知識を優しく解説したりするインフルエンサーのサイトに人気が集まっている。消費者がこれらの情報に優先的にアクセスしている実態がうかがえる。

    企業側もこうした動向を受けて、出稿する広告の見直しを進めている。米系調査会社ニールセン・メディア・リサーチ・タイランドの調査によると、2018年にタイ国内で投じられた広告費は前年比約4%増えて約1055億バーツとなり、3年ぶりに増加に転じた。過去2年間はプミポン前国王の死去で抑制が続いていた。

    それによると、減少したのは新聞(前年比20.8%減)、雑誌(33.7%減)、ケーブル・衛生テレビ(16.4%減)で軒並み大幅減。一方で、テレビ(8.1%増)やインターネット(6.1%増)などは高い増加率だった。広告主としては、テレビ通販最大手「TVダイレクト」が20億バーツを広告費に投じ、第3位に急浮上したことが話題をさらった。

    ただ、この広告費ランキングには、先のインフルエンサーのレビューなどは含まれていない。彼らの多くは個人として企業と契約を結ぶなどしており、インターネットやIT技術を使った広告費の総額はさらに膨れ上がるものと見られている。マスメディアに比べてSNSを利用した「広告」のほうが安上がりなことから、中小企業も多く参入するようになった。

    このほか、銀行などの金融機関が有人店舗数を減らし、原資をネット融資に振り向ける動きも広がっている。また、物流企業大手が国際的なEC事業者と組み、タイ市場に参入する動きも見せている。生産から流通、消費に至るまで欠かせない存在に成長したタイのIT産業。今年もその動向からは目が離せない。



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