OTC DAIHEN Asia Co., Ltd.

ナワナコンテクニカルセンターが開設
顧客サポートの向上と代理店研修が目的



    世界で初めて板厚25mm鋼板の1パス溶接を実現するD-Arc大電流マグ溶接を実用化するなど高精度な溶接・切断技術で知られる株式会社ダイヘン(大阪)。そのタイにある現地法人OTC DAIHEN Asia Co., Ltd.で11月22日、ショールーム機能を兼ね備えた「ナワナコンテクニカルセンター」が華やかにオープンした。既存工場の余剰スペースを活用した広々とした造り。









世界に向けて技術力を発信し続けるダイヘンが、新たな顧客サポートの拠点としてアセアン一帯のニーズの掘り起こしに挑む。

    開設したテクニカルセンターは、パトゥムターニー県ナワナコン工業団地の同社タイ工場敷地内にある。正面ゲートをくぐって、すぐ右手のベストポジションに位置する専用建屋。延べ床面積はたっぷりの約1000㎡。オープン時は約800㎡を活用し、将来の拡張にも備える。ショールームとデモンストレーション会場の2区画から成り、ここで顧客企業からのさまざまな照会や依頼に応える。

    常設展示されているのは、高能率アークやコールドタンデムなどの各溶接システムのほか、溶接する際に周囲に飛び散るスパッタを極限まで低減させたシンクロフィード溶接システム、高速・高可搬やスポット&ハンドリングなどの各種ロボット、プラズマ切断システムなど計12台。中でも3台のロボットが同時に一つの作業を行う3台協調制御は、まるで人間の繊細な手が交互に動いているかのよう。こうした高い技術を常時に体験できるところに、同センターの開設意義がある。

    展示会場の片隅には、トラックの荷を改造したデモ・カーも。荷台にはガスボンベやワイヤなどマニュアル式の溶接システムが一通り搭載されている。用途に応じて機械の積み替えも可能で、現場ごとにさまざまにアレンジできる。顧客の元に赴き実演することを目的に開発。すでに週1回の割合で出動を繰り返しており、評判も上々だ。状況を見て増便の検討もする。

    テクニカルセンター開設の背景には、「溶接スピードを上げたい」「スパッタを可能な限り少なくして効率を上げたい」という顧客企業からの切実な求めがあった。これまでも工場内に10分の1ほどのスペースの小規模なデモコーナーを置いていた。ただ、申し込みが重なるなどそれだけでは多彩なニーズに応えられない、その場で結果を提示できないなどの理由から専用センターの設置が必要と判断した。「お客様のニーズに応えていくのが我々の使命」と川原 史好 現地法人社長も力を込める。

    顧客企業向けばかりではない、アセアン一円に配置された代理店技術者向けの教育の場にも活用できると踏んでいる。タイを拠点にベトナム、マレーシア、フィリピン、ミャンマーなど同社と提携する代理店企業はアセアンに約30社。11月22日のオープンセレモニーにも、これら各社から経営トップや技術者の代表が足を運び、意義を共有した。必要に応じてこれら各社から技術研修を受け入れていく方針で、その先に各国でのテクニカルセンター開設を夢見る。「タイのテクニカルセンターをハブとして、技術の伝承に努めたい」と川原社長は語った。



    溶接技術や切断能力の向上は、生産性の上昇に直結する。近年、日系など海外企業に加え、タイのローカル企業もこうした点に関心を強めるようになった。スパッタが少なくなれば、後工程でそれを心配し、除去する必要がなくなる。こうした積み重ねが、高品質で高効率なモノづくりを実現していくと同社はみている。

    デモ会場の展示スペースは十分な余裕を取った。さらにあと200㎡の余剰スペースもある。新製品が発表された際は、適宜、展示ロボットなどを更新していく方針だ。「(テクニカルセンターの開設日である)今日が、新たなタイ・ダイヘンの第一歩」と川原社長も決意を新たにする。タイ進出から今年でちょうど30年。日本の本社では満100年を迎える老舗が、新たな1世紀に向けたチャレンジを始めようとしている。

    タイ現地法人OTC DAIHEN Asia Co., Ltd.の敷地内に開設された「ナワナコンテクニカルセンター」のオープニングセレモニーは11月22日午前10時から始まった。取引先やアセアン一円に置かれた代理店ら100人を超える来賓が参列。盛大に執り行われた。

    ローカル・メディアの関心も高く、テレビ局など数社も詰めかけた。インタビューの中で川原社長は「最新鋭のマシンを展示して行きます。当社の高い技術力がタイのモノづくりに貢献できれば、これ以上に嬉しいことはない」などと感想を語った。

    セレモニー後、同センターは11月末から本格稼働を開始した。「溶接スパッタの悩みなど困ったことがあったら、気軽に当センターを活用してほしい」と同社では呼びかけている。







OTC DAIHEN Asia Co., Ltd.


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