補助金政策縮小で進むか EVメーカーの淘汰

 

 

 中国汽車工業協会の発表によると、2月の新車販売台数は前年同月比11.12%減の171万7600台。うち乗用車が同9.63%減の147万5500台だった。この減少は、今年の春節が2月だったからであり、1~2月累計では新車販売台数が前年同期比1.72%増の452万6700台で、乗用車が同比2.09%増の393万1700台とまずまずの伸び率だった。

 

 目立ったのは、電気自動車(EV)とプラグインハイブリッド車(PHV)といったいわゆる新エネルギー車の好調ぶりだ。春節というハンディがありながら、2月の販売台数は前年同月比95.2%増の3万4420台と大幅に増加した。1~2月累計では、前年同期比3倍増の7万4667台と驚異的な伸びだった。

 

 『21経済網』(3月10日付)によると、先の全国人民代表大会(全人代)での記者会見で科学技術部の万鋼部長は、「中国の新エネ車保有台数は160万台を超え、世界の半分を占めている」と世界における中国のプレゼンスをアピールした。その全人代では、李克強首相が政府活動報告のなかで、新エネ車にかかる購入税の免税措置を3年間延長することを表明した。新エネ車普及を推進する政府の姿勢を改めて示した格好だ。

 

 

 

補助金支給額の上限約3割削減

 

 18年はEVの販売がますます拡大しそうだが、懸念材料がないわけではない。2月に政府は、新エネ車に対する補助金政策を見直す通達を発表した。政府は、免税と補助金の両輪で新エネ車の販売を促進してきたが、その片方の額を減らそうというのだ。背景には、新エネ車としての性能を満たしていないのに補助金を不正受給する、いわば“補助金詐欺”の横行にある。たとえば粗悪で低品質のEVであれば、約4万3000元(約73万円)で1台を生産できるが、それでも6万元(約100万円)もの補助金を受給できてしまうと、専門家は問題点を指摘する。今回の通達は、そうした不健全な状況を改善しようというわけだ。

 

 新制度により、補助金の上限は15万元(約250万円)から10万元(約170万円)へと、3割ほど削減されることになった。また、従来は航続距離が100kmでも補助の対象となっていたが、新制度では150km以上でないと対象にならないし、300km以下の場合は補助金の額が下がることになる。従来では14万元(約230万円)を受給できたモデルが、新制度では8万元(約130万円)に減る計算だという。

 

 補助金政策はこれまでも年々縮小されてきたが、その影響は小さくなく、一部のメーカーは、17年の業績が減益に陥ったという。新制度は2月12日から実施され、6月11日までを過渡期としている。 12日以降がどうなるかは不透明だが、補助金は20年には撤廃される予定なので、縮小傾向はこれからも続くだろう。特に中小メーカーにとって試練となり、200社を超えるともいわれるメーカーが淘汰されることになるだろう。

 

 新エネ車の販売台数は16年から急激に伸びたが、18年はこれまでの成長を維持できるのか。その行方を注視していく必要がありそうだ。

 


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