AI-TOMODACHI Co.,Ltd.

 


元寿司職人が挑む試作は技術の結晶
「段取り八分。泥縄ではできない」

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    Thai国内では樹脂と軽金属で試作加工、加工検査治具製作を展開しているのがパトゥムターニー県に本社を置くAI-TOMODACHI Co.,Ltd.(AI-T社)。2012年の設立。日本の愛知県にある同業の岡崎エンプラ、JPキュービック、マレーシアで自動車メーカーや家電メーカーを主な顧客とするPNT CREATION社など日本・タイ・マレーシアにある合計6社で8年前から資本提携した企業グループ(AIグループ)を形成する。「限界への妥協なき挑戦と進歩」が企業モットー。「顧客のどんな要望にも、一度たりともノーと言ったことはない」と話す工藤信太郎社長に、タイにおけるR&D市場のあり方と試作業界の展望について話を聞いた。


    マレーシアのPNT社から半ば横滑りで2014年にAIT社の社長に就いた工藤社長。自動車・家電業界など同国に進出する大手日系企業の多くがR&D機能を伴っての事業展開だったことを覚えている。それだけに「R&D部門を持っていない会社は発展しない」との思いが強い。タイに赴任してまず実体験したのが不透明なリスクの存在。自然災害、政治混乱、通関の煩雑さ…。〝やりにくさ〟に憤りを感じることも少なくなかった。それだけに「タイのR&Dはこれから」と思ってやまないが、高止まりするバーツ高・円安対策やコスト削減もあって「ゆくゆくはタイ国内の仕事は、タイ国内で完結するという方向に間違いなく向いていく。今はR&Dの草創期。小ロットの量産事業を請け負うことなどで当座を凌ぎ、今のうちに技術力をしっかり若手ローカルスタッフに継承し、磨いていきたい」と話す。


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写真 左:各種試作品 中央:エアコンの外装 右:車のテールランプ部分


    前職は、寿司屋のカウンターで寿司を握る職人だった。小さい時からの赤面症。少しでも人前に立つことで慣れようとこの道を選んだ。ところが、数年後、転機が訪れる。常連客でもあった東京の試作品制作会社の社長。「やってみないか」と繰り返し声を掛けられるうちに根負けし、暖簾を掛け替える決断をした。ちょうど30歳代を迎えたばかり。新しい仕事を覚えるにはちょうど良い、油の乗り切った時期だった。


    汎用フライス、彫刻機、マシニングセンタも独学で勉強し学んだ。近年はコンピュータ制御が当たり前だが、当時は手作業が中心。職人技の匠を覚えるたびに寿司職人だった時のことが思い出された。「試作と寿司は、段取り八分という点で根本は同じ。段取りができて始めて作業が完遂できる。泥縄式では絶対にできない」。寿司カウンターに設置されたショーケースの中で整然と並ぶネタの数々。「ここまで美しく取り揃えるまでに、裏方でどれほどの数の大変な作業があることか。魚を下ろす、酢で締める。たったそれだけのことでも、それぞれに深い伝統的な技術がある」


    工程を見れば、「ムダが手に取るように見えてくる」とも。「ひとえに手作りの経験があるから。コンピュータだけを学び、ものづくりをしているエンジニアには決してできない」と工藤社長。それだけに社内での技術指導には余念がない。日本から技術者2人を常時招聘し、マンツーマン体制でタイ人スタッフに熟練の技を伝えている。「ローカルスタッフに即戦力などいるはずもない。日頃からのスキルアップ、努力が何よりも大切」と話す。


    グループの連携強化で、顧客が求める短納期、コスト低減にも応えている。金型鋳造が必要となれば、マレーシアにあるFIRST TRIAL社へ。ギアだったら日本のJP キュービック社へ。また、検具であればタイのTKS社へ。窓口を一本化することで混乱や顧客負担を最小限度に止めようとしている。ただ、それでも国境を越えることに変わりはない。「これからはできるだけタイ国内で完結したい。そのためには、タイローカル企業との協力が欠かせない」として、今後は地場資本との提携・協力も視野に関係構築を目指すとする。


    「試作は、作ったら終わり。量産化するための金型などとは根本的に異なる。だから最高の技術を使い、短期間のうちに、低コストで顧客の満足するものを作る必要がある」と工藤社長は語る。見据える先には、近い将来成長するであろうタイのR&D市場。忙しくてご無沙汰となっている寿司のホームパーティーも近く再開させる計画だ。


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住所:9/119 Moo5,Paholyothin Rd.,T.Klong Nueng, A.Klong Luang Patumtani 12120

日本人窓口

Managing Director:工藤 信太郎(Mr. Shintaro Kudo)

タイ人窓口

General Administration Officer : Anchalirat Chaimongkon (Sara)

TEL:02-516-3499

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