上海ディズニーランドに期待されるもう一つのこと

 

今年6月にいよいよオープンとなる、アジアで3番目のディズニー・パーク、「上海ディズニーランド」

 

東京ディズニーランドの2倍となる400ヘクタールの広大な敷地に、年間1千万人以上の入場者が訪れ、その経済効果は3,000億円を超えるとも言われており、一般消費者だけでなく、周辺ホテルやレストランを初め様々な業界が注目していますが、経済効果以外に私が個人的に期待している物があります。

 

 

それは、今回ディズニーランドで採用される、エネルギーシステムです。東京ディズニーリゾートの1日当たり消費電力は57万kwhで、これは一般家庭でいうと5万世帯分に相当し、年間おおよそ40億円以上が電気代に使われていると言われています。東日本大震災後のディズニーランドの運営再開に伴い、その事が取りざたされ一部問題にもなりました。

 

今回上海ディズニーランドでは、天然ガスによる「コージェネレーション」システムを採用しています。コージェネレーションとは、一つのエネルギーから複数の エネルギー(電気、熱など)同時に取り出すシステムのことで、例えば車のエンジンはガソリンを使って車を走らせるだけでなく発電機をまわして電気をつくったり、車内の冷暖房をしたりしていますよね。基本的にはこれと同じ原理です。

 

日本でも大型の商業施設や、ホテル、病院などで採用されていますが、ディズニーランドでは世界初の採用になります。ディズニーの場合は天然ガス燃焼時に発生するエネルギーを、蒸気・冷気・熱水・電力に変換して循環させる事で、高効率なエネルギー供給システムを構築させようとしています。

 

上海では、近年電気使用量の急激な増加に伴い、夏場は企業単位での計画停電が実施されるほど、エネルギー供給に関しては問題をかかえています。製造がとまってしまうという、企業にとっては大きな影響が出てしまうエネルギーの問題に対して、ディズニーが打ち出した新しい取り組みにより、上海ディズニーランドがうまく安定稼働できるか、それとも前途多難な船出を迎えるのか、注目していきたいと思います。

 

                                                                                        ファクトリーネットワークチャイナ  岩切 廣晃