シンガポールにもある待機児童問題

singapore

 

シンガポールにも待機児童問題はあるようだ。

 

ケーブルテレビ局「チャンネルニュースアジア(CNA)」が2016年1月5日に「Waiting lists for infant care despite supply exceeding demand(乳幼児のウェイティングリスト−供給が需要を超えているにも関わらず」というタイトルで報じている。

 

日本の場合は地域差はあるものの、全国的な統計では2014年の数値で約24,000人いて、これは認可外保育施設に預けながら待機している数値を入れていないそうだ。2012年の数値で恐縮だけれども、全国の保育施設の定員の総数が約224万に対して利用数が218万人と、利用率にして97.3%にも上る数値だ。一方シンガポールの場合は今年の1〜3月の数値として政府機関がまとめた数値では、全1,295園の定員が128,251、利用数が95,137人で、利用率は74.2%。十分余裕があると言える。

 

 

CNAが問題としている乳幼児について同統計では次のとおりとなっている。受け入れている園の数=434、定員数=6,456、利用数=4,037。利用率にして62.5%。通常の保育よりも余裕があるようにみえる。

 

しかし、CNAが言うには全乳幼児6,300人のうち、利用しているのは3,900人とされ、実に2,400人もの乳幼児が利用していないということになる。これがイコール待機児童だと判断するのは早計だが、それなりの人数が入園を待っていて社会問題化しているということだろう。この3900人という数値、少し次期はずれるものの統計上のフルタイム利用者数=3963人に対応している。とすれば共稼ぎが当たり前のシンガポール社会では、フルタイムで預かってもらえる施設に人気が集まっているということが伺える。

 

また保育料も利用する園を限定する要因になっているように思われる。

 

シンガポールの保育施設の利用料(月額)は平均1,004シンガポールドル(=約81,700円)、中間額=856ドル(約69,700円)と高額。更に乳幼児に至るとこれがそれぞれ、1463ドル(=約11万9,000円)、1357ドル(=約11万円)になる。

 

もっとも政府補助として一般的には月に600ドル、更に特別な条件が揃うことで540ドル追加で補助される様だが、決してこれで余裕ということにはならないようだ。

 

業界では人材不足があり、待遇の改善が求められ、社会的地位の向上が必要とのことで、これは日本でもシンガポールでも変わらない課題のようだ。

 

 

岩田弘志:1998年シンガポールに渡る。引越会社、メディア会社などでの勤務経験ののち独立。ウェブメディア「シンガポール経済新聞」編集長やシンガポール和僑会の代表理事などを務めていた。現在はビジネスドメインをシンガポールからアセアン地区に拡大を図り、翻訳記事を配信する「ミャンマーエクスプレス」編集長などを行いながら各国を回っている。

 

Company Name:
Name:
E-mail:
Mobile:

※Please input international code(国番号からご入力ください) JP:81 CH:86 TH:66 Ex)81-03-0000-0000