危ない会社の見分け方 第4回

 

第4回 企業の定性分析②

 

企業の定性情報のうち、前回は「ヒト」でしたが、今回は「モノ」「カネ」について解説していきます。

 

◆「モノ」の情報

 

企業を取り巻く「モノ」の情報としては、商品や業界の情報、販売や仕入の安定性、工場などの設備の稼働状況、資産の保有状況などが挙げられます。

 

商品や業界

 

商品や業界について知ることは、取引上のリスクを把握する上で非常に重要です。商品においては、「取扱商品のライフサイクル」や「市場における価格・品質のポジション」などを把握することが必要です。商品の性質を知ることで、衰退期の商品に対する過度な仕入の回避など、需要動向を踏まえた取引の検討が可能になります。業界については、「現在の業界全体の動向はどうか」、「業界内の商慣習(取引条件など)はどうか」などを把握すべきです。例えば、業界内で原材料の高騰が見られる場合には、そのコストを販売価格に転嫁できていないと、採算が悪化していく恐れが高まります。

 

販売や仕入

 

与信先だけでなく、その取引先についても、情報を得ておくことが重要です。

 

与信先の取引先については、販売先も仕入先も優良であるに越したことはありません。主力販売先に海外企業が多くが取引が安定している場合は製品の競争力があると考えられます。また、販売先の信用力が高い場合には、貸倒れを被る恐れが少なく受注も安定する可能性があるため、信用面ではプラス材料と考えることができます。

 

仕入先の信用力が高い場合は、材料や商品の供給が安定していると評価されます。

 

特に販売先の業況を把握することは重要です。例えば、中国の企業において日本企業が主な販売先である場合、昨今の円安の影響を受けて、業績が悪化している可能性があります。今年に入り、ノキアの東莞工場閉鎖やシチズンの広州現地法人解散など外資企業の撤退が相次いでいますが、与信先においてそのような撤退する工場への販売割合が高い場合は要注意です。

 

工場・設備・在庫

 

取引先の工場や設備を実際に見学する際には、信用調査書を取得し、事前に決算書を見た上で、見学することをお勧めします。決算書に記載されている固定資産や棚卸資産(库存)の数値と現物を照らし合わせることで、実際の資産価値を確認できるからです。

 

工場設備が自社保有にもかかわらず、遊休状態にあり埃が被った状態で保管されているようであれば、実際の資産価値より低く見積もっておく方がよいでしょう。また、陳腐化した在庫が大量に保管されていないか確認し、棚卸資産の実態を把握しておきましょう。

 

工場設備が老朽化しているようであれば、設備投資のための資金調達余力がないと考えられます。この場合、生産の効率化が遅れ、収益力の退化の原因になります。

 

工場の稼働状況を見て、休止しているラインや機械が多い、という場合には、受注の減少や設備投資の失敗が疑われるため要注意です。

 

また、製造工程が非効率であれば、コスト競争力が弱くなる要因となりますので、いわゆる「5S」の観点から確認すると有効です。

 

◆「カネ」に関する情報

 

企業の資金繰りに直結する情報が多いため、倒産との関わりも深い情報となり易いといえます。情報の種類としては、金融機関との取引関係や担保設定状況などが挙げられます。

 

金融調達が銀行などの金融機関なのか、それとも知人や取引先などかを確認しましょう。一般的に企業が資金調達を行う際には、銀行から支援を受けますが、中国では銀行の資金融資は国営企業に傾斜しており、民間企業にとっては調達金利や維持費用が非常に高いため、銀行から調達できている企業はプラスの材料として見ることもできます。

 

また、「大口取引先が倒産し、貸し倒れが発生した」「取引先に支払が遅延している」「公共料金などが滞納している」といった「カネ」に関する信用不安情報は倒産に直結する非常に重要な情報です。

 

 


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