危ない会社の見分け方 第1回

 

第1回 マクロの視点での企業の倒産トレンド

 

税務上の注意点

昨今の円安元高を受けて、多くの日系企業が為替変動の影響を受けない体制の構築、つまり中国現地で調達や販売を行う体制作りにこれまで以上に力を入れています。しかし、その一方で、取引先が中国現地企業となると企業情報も少なく、どのように取引先の与信判断をすれば良いのか分からず悩んでいる企業も多く、その結果、倒産・与信リスクを考慮しないまま取引を開始してしまい、取引先の倒産、債権の貸倒れが発生したというケースや、取引を警戒し過ぎ、厳しい取引条件(前受金での販売等)で強気に交渉したために、せっかくの収益機会を逃したというケースが多数発生しています。

 

このような取引先の与信リスクを正しく判断するために「中国での危ない会社の見分け方」について解説していきます。第1回目の今回はマクロの視点で中国と日本における倒産トレンドを比較ながら説明します。

 

生存企業

生在企業の数は、中国では約1,300万社、私設企業を除くと830万社です。省別では、江蘇省と広東省がそれぞれ100万社超、上海市では約50万社となっています。日本全国の生存企業数が、約300万社であることを考えれば、いかに中国マーケットが大きいかが分かります。

 

業歴別で見てみると、業歴3年未満の企業が占める割合は、中国では40%強(約530万社)に対し、日本では10%強ですが、業歴20年以上の企業になると、中国では全体の4%弱(約50万社)であるのに対して、日本は約44%と日本企業の半数近くが老舗企業であることがわかります。このことは裏を返せば、中国では日本よりも新設企業数が圧倒的に多く、新陳代謝が活発な状態ということができます。

 

企業の倒産傾向

中国では年間70万社強の倒産が発生しており、生存企業に対する倒産企業の割合は1年間で6%(2012年度)と、日本における企業の倒産確率1.5%を大きく上回っています。中国でも2008年時の9%強に比べれば低下傾向にありますが、日本企業と比較すると依然として倒産リスクは高い状態にあるといえます。

 

また、企業の平均寿命で見ると、中国企業の平均寿命は6年であり、約50%が10年以内に倒産しているのに対し、日本企業の平均寿命は20~30年と大きな違いがあることが分かります。

 

なお、図表Aの通り、中国では設立3年目の企業が倒産確率としては一番高くなっているため、設立後3~4年の企業との取引には、特に注意が必要です。

 

 

業種別倒産傾向

業種別のトレンドは図表Bの通りですが、日中共通していえるのは、新規参入障壁が低い業種や一定地域内での競争が激しい業種は倒産確率が高いということです。前者は、「卸売業・小売業」などが挙げられ、後者は、「宿泊業・飲食業・サービス業」などが挙げられます。

 

また、経済成長が鈍化し、建設需要が低迷している日本では、建設会社の倒産数が多いですが、各地で建設ラッシュとなっている中国では建設業界の景気が良いため、倒産数が非常に少ない状態となっています。

 

 

このように取引先の業歴や業種、規模などを基に自社や取引先のポジションを確認し、どの程度のリスクを抱えているのかを把握することが重要です。次回は、企業情報の収集方法や中国の信用調査会社の解説を行います。

 

 


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