感情か実利か

感情か実利か

インドにいると、駐在員とはいえ色々な バックグラウンドを持っている。インドが初 の海外駐在という人はまだ少ない方だが、 アセアン経由、欧米経由、そして最近は中 国経由と言う人たちも増えている。

特にアセアン経由でインドに駐在してい る人に多いように思うのだが「インド人は 謝らない」ことに非常に腹を立て、「I’m Sorry」を言わせるためにムキになってい る、そんな方々が結構いるということ。

約束した時間通りにこなかったとか注文 を間違えたとか、仕事でミスをしたとか、 色々な局面で言い訳はするが謝罪の一言 がない、と。日本人からすると言い訳も対策 も二の次でまずは謝ること、ということがあ るのかもしれないが、そもそもインド人は 謝るということが日常的ではない。ヒンディ 語等では「謝罪」の言葉は極めて重い言葉 として存在するが、ある意味で日常的に使 うような謝罪の言葉はあまりないと聞く。

最近では英語で気軽な感じで「ソー リー」と言うような人も出てきているが、で もそれも外国人とのふれあいが多い人た ちに限られているかもしれない。

確かにタイやインドネシア等のアセアン 諸国だと、ちょっとしたことでもニコニコし ながら「ソーリー」と微笑みかけてくる。その 光景からすると、仏頂面をして言い訳をす るインド人を見ると腹立たしく思うのかもし れない。ソーリーを言わないインド人に謝 らせてやったぜ、的な勝ち誇った武勇伝を 語るそんな人もいるのだが、そもそもその ソーリーを言わせることに労力をかけるく らいであれば、問題解決の方向に時間をか けるほうがよっぽど効率的なように思う。

日本人にいわれたからとりあえず「ソー リー」と言っておけ的な考え方をする人た ちもいるわけで、そもそも論として謝罪文 化が無い中、かつ、意味や背景理解をさ せずにとりあえず謝罪させるということ は、お互いにとって意味が薄いように思え るのだが。感情より実利を取るほうが双方 にとっての得策なのではないかと思う一 方で、なかなか日本人というもの、実利だ けでなく、表面上の感情が気になってしま うようでもある。

繁田 奈歩:1975 年生まれ、2000 年東京大学教育学部卒業。インド・ニューデリー在住。インフォブリッジホールディングス代表取締役。日系企業のインド進出をマーケティングリサーチ、マーケティングコンサルティング方面からサポート。日本での各種インドセミナー、インド関連記事の執筆も多数行う。

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