悪徳業者の影響で閑古鳥鳴くシムリム

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シンガポールの電気街といえば、Sim LimSquare(森林商業中心)とFunan Digital Life Mall。前者は昔から秋葉原にある無線ショップが数多く入居する雑居ビルに似た面持ちで、後者はメーカーの直営店がいくつも入居する綺麗で明るい雰囲気の建物だ。このうち前者のSimLim Square(以下シムリム)が昨年から大きな動きを見せている。

 

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私がシンガポールに初めて渡航した98年当時も両ビルは並立して営業されていたが、前者は当時から違法ビデオCDや違法CDソフト店が多く入居する怪しいビルだった。それだけにジャンク品の中から安くて使えそうなものを見つけにいく楽しみはあった。時代が下るにつれてシンガポールは東南アジアにおける知財ハブになるという意識も高まり、次第に違法ビデオやソフトを販売する店は消えていき、近年は小規模の携帯電話店が多くなってきていた。

 

そうした時代の影響をあまり受けず、昔ながらのパソコン修理店や部品屋もあり、最近は日本人が経営する食堂も入居している。昨年11月、政府はシムリム内に入居する悪徳店舗についての苦情について本腰を入れてきた。

 

特に携帯電話店において、高額請求、詐取、返品の拒否、その他嫌がらせが度重なっていることを公表、店名も具体的に明らかにした。

 

また政府はシムリムの管理組合に対し、オーナーとテナント間の契約に悪徳行為が発覚した際の契約解除の条項を加えるなどといったことを申し入れ、悪徳店舗の排除が促される仕組みの模索を試みている。

 

主要な電気街の後者に挙げたFunan Digital Life Mallの方は Capita Malls Asiaという一社のデベロッパーに管理されている一方で、シムリムは各店舗ごとに異なるオーナーが300ほどいる建物。現在はごく僅かなオーナーが上記要請を受け容れることにしたというが、まだまだ先は長い様子だ。政府が本腰を入れてから約4カ月。現在の状況は、客足は感覚値で約4割の減少、テナントの約9割の売上に悪影響があるということだ。

 

悪徳業者の代表格として位置付けられた店「MobileAir」の元オーナーJover Chewの名は、いまシムリムでは忌むべき言葉として捉えられ、口にすれば店員はいずれもシニカルな表情を浮かべるそうだ。

 

岩田弘志:1998年シンガポールに渡る。引越会社、メディア会社などでの勤務経験ののち独立。ウェブメディア「シンガポール経済新聞」編集長やシンガポール和僑会の代表理事などを務めていた。現在はビジネスドメインをシンガポールからアセアン地区に拡大を図り、翻訳記事を配信する「ミャンマーエクスプレス」編集長などを行いながら各国を回っている。

 

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