中国で生産自動化を支援し続けて16年のパイオニア研究開発の強化で新分野を積極的に開拓

上海普莱克斯自動設備製造有限公司
会員番号:62799
所在地:上海市松江区中山街道茸梅路1128号3号厂房 
電話番号:021-5778-3003 担当者:富丽霞

 製造現場の自動化を手がける「上海普莱克斯自動設備製造有限公司(上海プレックス)」は、2002年に上海の大手国有企業との合弁で事業を開始。それから16年が経つが、その道程は決して順風満帆ではなかった。設立当初は思うように売上が伸びず、合弁相手は早々に撤退。会社存続の危機に陥るが、そんな同社を立て直したのが高橋昌志総経理だ。


上海普莱克斯自動設備製造有限公司10年使用してもタイバーがぶれない油圧プレス機

 ロボットシステムダイカスト用の油圧プレス機を中心に、その前後の工程に使用する取出しロボットやオーバーフロー装置、ロボットに装着する各種チャック、スプレーロボット、CNC工作機械の自動化など多種多様な自動設備の設計から製造、販売までを手掛ける上海プレックス。いまでこそ製造業では自動化が叫ばれて久しいが、設立当時はまだ話題に上がることもほとんどなく、苦戦が続いた。それに加え、生産管理に大きな問題を抱えていた。外注の加工業者から納品される部品の不良率が高かったのだ。追加発注をしなければならないために原価は上がり、赤字続きだった。


 2006年、日本本社の社長に頼まれ上海を訪れた高橋氏は、品質の悪さに驚きを隠せなかった。たとえばT溝加工の場合、平行度が低いために、金型をスライドさせようとすると途中で止まってしまうことがあった。しかし、よくよくヒアリングをしてみると、技術力が劣っているわけではないことがわかった。原因は、加工業者が設計図に書かれていることを理解していないことにあった。「日本の企業は、設計図を渡せばそれで終わりだと思っているが、それでは十分ではない。加工する意図をしっかり説明する必要がある。中国の業者は、説明さえすればきちんとやってくれる」(高橋氏)


上海普莱克斯自動設備製造有限公司 そうして3カ月かけてすべての外注先を見直すことで、不良率の低減に成功。いまでは、T溝加工は非常に高い精度と平行度を確保している。タイバーの加工についても精密で、「上板がなくても稼働できる」(同)ほどだ。中国の一般的な機械は、長年使用するとタイバーにひずみが生じるが、同社製は盤に固定する際にブッシュを入れているため、タイバーが横にぶれることがなく、10年使用してもひずみが生じない。主要部品など約50%の部品は日本から輸入し、中国と日本の技術が融合した抜群の品質を実現している。



 高橋氏が進めた改革により、07年に業績がV字回復すると、08年頃から日系を中心に自動化のニーズが高まり、受注量は飛躍的に拡大した。上海本社だけでは全国の顧客に対応するのが難しくなり、天津市、四川省成都市、広東省広州市にサービス拠点を開設した。また、中国国内だけでなく、タイやインドネシア、メキシコなど海外にも製品を輸出している。


最適な提案で人間とロボットの共存を後押し

上海普莱克斯自動設備製造有限公司 同社には、自動化に関するさまざまな相談が舞い込む。しかし、必ずしも自動化が最良の手段であるとは限らない。たとえばロボットは「平面ものを直線的につかむのは得意だが、3次元的に斜めにものを取ろうとすると時間がかかる。カメラをたくさん据え付けなければならないため、場合によっては人件費より高くなることもある」(同)という。同社では無理な自動化は勧めず、効果が見込めてはじめて、それぞれの製造現場に合わせた最適な自動化を提案する。自動化を成功させるためには、哲学が重要だと高橋氏は強調する。


 「ただ人件費を削減するという目的だけでは、自動化はうまくいかない。人間は優秀なので、単純労働だけに従事するのはもったいないという発想が重要だ。ロボットも長時間稼働すれば、電流値が下がり、モーターに不具合が生じる。ロボットの動きにずれがないかなどを監視するのが人間の役目だ。人間とロボットが共存できる環境をつくっていかなければならない」その環境づくりをするべく、同社では、ロボット以外の設備はすべて自社で設計・生産している。


 ロボットについては、顧客が購入したものを使用することもあるが、仕様の決定など判断の難しい要素が多いため、購入から任されるケースも多い。その場合は、ファナック製を推奨している。「ソフトウェアが充実していて使いやすい」(同氏)からだ。たとえば油圧プレス機とロボットを組み合わせ、高重量のワークの受け渡しをする場合、油圧は命令してからバルブが開くまでにタイムラグがあるので、ロボット側で製品を剥ぎ取る必要がある。その際に重量の負荷が一気にロボットにかかるため、瞬間的に位置が下がり、製品に傷がつく恐れがあるという。



上海普莱克斯自動設備製造有限公司

 

研究開発部門の強化で 新分野開拓と安全対策

 高橋氏は、顧客ニーズを掘り起こすために研究開発を非常に重視している。18年3月には、工場近くに研究開発拠点を開設した。併設するショールームにはさまざまな設備が並び、顧客は実際に設備を見ながら自動化の相談をすることができる。設計者には17年の新卒者12名を採用。製造現場とは打って変わってモダンな空間で、12名の設計者がクリエイティビティを発揮している。


上海普莱克斯自動設備製造有限公司

 ダイカストは自動車のエンジンや駆動系部品に利用されることが多いことから、必然的に同社の顧客は自動車業界が多いが、加工などダイカスト以外の分野の自動化を強化することで、他業界の開拓にも注力している。それを担うのが設計チームであり、その成果は早くも現れている。食品パッケージの製造工程の一部を自動化する提案をし、その受注に成功したのだ。今後も「『自動化は無理なのでは』と思われるような分野を開拓していきたい」と高橋氏は意欲を見せる。


 こうした新しいニーズだけでなく、高橋氏は設備の安全対策にも注視している。日本や欧州では、ボタンの位置や安全柵の設置など、作業者の安全を確保するための規定が細かく定められているが、中国ではそこまで厳格ではない。しかし、高橋氏は「どんどん厳しくなっていくはず」と予測。率先して対応に取り組む意向だ。自動化の先駆者として、上海プレックスはあらゆる業界の生産効率と安全性の向上に貢献する。



 
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