35周年を迎える中国事業 “直販·直サービス”を一層強化

天田(中国)有限公司
会員番号:62005
所在地:上海市青浦区卓青路89号 
電話番号:021-5985-8222 担当者:顧迪欧

 アマダホールディングスの2018年4-6月の売上高は前年同期比16・5% 増の673億2700万円で、内訳は日本国内が226億7600万円。全体に占める割合は33・7%で、66・3%を海外で稼いでいる。中国でも微細溶接部門において自動車関連や電気・電子部品向けが好調。中国市場への攻勢を強めている。


天田(中国)有限公司世界トップシェアの板金加工機械

 金属加工機械と金属工作機械を製造販売するアマダホールディングスは特に前者に強みを持ち、板金加工機械は世界トップシェアを誇る。日本国内シェアは約60%で、世界でも約20%を獲得している。自動化やIoT(モノのインターネット)を積極的に取り入れて生産性向上や予知保全に注力するなど、常に先進的設備を世の中に送り出してきた。


 早くから海外展開を重視してきたアマダと中国との関わりは長い。1983年に北京機床電器廠にプレス機を納品したことにはじまる。86年に保守サービスのために北京事務所を開設すると、93年に合弁会社を設立。96年には上海に生産拠点を設立しベンディングマシンとパンチングマシンの生産を開始すると、販売会社も設立し、中国事業の本格化に舵を切った。2013年には統括会社「天田(中国)有限公司」を設立。この7月13日にはユーザーを招き、設立5周年を記念したイベントを開催した(中国語ページP12に関連記事あり)。くしくも18年は、同社が中国事業を開始してから35周年。これまでに中国で販売した設備の台数は、累計1万7000台を超える。


 アマダの特徴は製品だけでない。代理店を介さずにエンドユーザーへの直販・直サービスにこだわっており、それは世界中の拠点で徹底されている。ユーザーの声を吸い上げることで、製品開発や販売、保守サービスに活かしてきたのだ。中国では全国26カ所にサービス拠点を設置。トラブルが発生した際にはエンジニアがすぐに駆けつけて解決し、ユーザーの安定生産に寄与している。しかし、同社専務上席執行役員と天田(中国)の董事長・総経理を兼務する柴田耕太郎氏は、営業面から見るとこの直販・直サービスが「活かしきれていない」と感じていた。そこで、効率を上げて訪問件数を増やすよう営業部隊に指示した。ただ社員にやらせるだけでなく、柴田氏自身もそれを実践している。足しげく中国に通い、国有系をはじめとする大手企業へのトップセールスを各地で展開しているのだ。その効果は着実に表れている。


天田(中国)有限公司

 かつての中国では、資金が潤沢でなかったために購入できる設備は限られていたが、経済発展にともない、ここ10年で設備投資は拡大した。同社が2年前に中国市場に投入したファイバーレーザーマシンも一気に普及した。ファイバーレーザーマシンは、アマダが世界で初めて開発に成功したファイバーレーザー発振器を搭載した加工機で、超微細加工を可能とする最上位機種。それだけ中国でも加工に高い品質と精度が求められるようになったという表れである。「中国のユーザーはほとんどが欧米や日本向けにも展開しているグローバル企業で、日本とは違い、内需だけに頼っている企業は少ない」(同氏)のも要因だ。海外の方が中国国内よりも求められる品質が高いからだ。それは、中国政府が掲げる「中国製造2025」の方針にも合致する。同社は汎用品については中国各拠点で生産されたユニットを上海工場で組み立てているが、ハイスペックの最新設備は日本から輸入し、ローエンドからハイエンドまで多様なニーズに応えている。


中国企業との協業も 視野に中国事業を拡大

天田(中国)有限公司 同社が強みとする金属加工機械は、活躍する業界の裾野が広い。その中でいかにして旬の業界に入っていくかが販売を伸ばすうえでのカギとなるが、柴田氏は「人が生きるための環境に付随する業種が伸びていくだろう」と中国市場を分析する。


 「あらゆる業界に中国資本のグローバル企業が存在するが、医療機器は例外的に少ないので、これから発展していくと見ている。それから住宅関連。不動産価格が高止まりしているので、中低所得者向けの住宅が増えるのでは」(同氏)


 医療機器、住宅関連に加え、安全重視が叫ばれている食品や環境保護なども有望だと柴田氏は分析する。こうした分析の根拠は、中国政府の方針にある。「約14億人がある程度満足できる環境を整えることを目指している」(同氏)ことが見て取れるからだ。


 政府の方針についていえば、「中国製造2025」に加え、巨大経済圏構想「一帯一路」も見逃せない。欧州まで鉄道がつながり、人が行き来することで沿線に商業施設や住宅街が建設され、電気や変電設備、配電盤などのインフラも必要となる。それは中央アジアなどにも波及するため、同社が入り込む余地は非常に大きい。柴田氏は、中国政府の動向を注視しながら成長戦略を描く。



天田(中国)有限公司

 

 日本のやり方だけでは「中国のスピードについていけない」と柴田氏は危機感をにじませる。


 「中国でも技術力の高い企業が増えているので、一緒にやっていくのも選択肢のひとつ。それをやらないと、中国では生き残っていけないかもしれない」(同氏)


 米中貿易戦争の先行きがわからないだけに、米国が保護主義を強めることでますます中国のプレゼンスが高まる可能性もある。その流れに乗り遅れないためには、中国企業との協業が必要だということだ。アマダにとって、中国事業は成長を続けるうえでの重要なファクターとなるかもしれない。


天田(中国)有限公司
 
 
Company Name:
Name:
E-mail:
Mobile:

※Please input international code(国番号からご入力ください) JP:81 CH:86 TH:66 Ex)81-03-0000-0000