チャンギ空港、バジェットターミナル跡地に第4ターミナル開業

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 2017 年 10 月、チャンギ国際空港のバジェットターミナルがあった跡地に第4ターミナルが開業した。

 

 新ターミナルの特徴はチェックインから通関、手荷物検査まで自動化を推し進め、人員を 20%削減することを目指した部分。乗客乗り入れ能力は年間 1600 万人。以前の施設では 700 万人程度で倍以上に増えたことになる。


 以前のバジェットターミナルは、安普請で巨大なプレハブ建築といった雰囲気。チャンギ空港の持つ先進的で過ごしやすい雰囲気とは異なり、休める施設や座席が少なくごみごみしていて、エレベーターやトラベレーターがなく、通関から搭乗口まで延々と長い廊下を歩かされる異質な雰囲気を持っていた。「バジェットターミナルにはバジェットなターミナルで使用料を安く」と言ったところなのだろうが、今回の第4ターミナルで「自動化」というコンセプトを持ってきてようやくチャンギらしさが出てきた格好だ。

 

 思えば東南アジアにおいて何事も先進的なシンガポールではあるが、こと格安航空業においてはマレーシアにエアアジアが出現して以来、シンガポールはいつもマレーシアのあとを追随する形となっていた。マレーシアのクアラルンプール国際空港(KLIA)では、“Now Everyone Can Fly” というキャッチフレーズを掲げて急成長を遂げつつあったエアアジアのため、貨物ターミナルエリアに LCCT という格安航空専用ターミナルが出現。巨大なバスターミナルに来るバスが「たまたま空を飛ぶだけ」という雰囲気が漂っていた。シンガポールのバジェットターミナルは明らかにこれに倣ったもので、急造のバジェットターミナルには LCCT 同様バスやタクシーで乗り付けるしかなく、鉄道やターミナル間モノレールは通っていなかった。

 

 

 14 年、KLIA はLCCT を廃止して巨大ターミナル KLIA2をオープン。既存の 1998 年開業の KLIAターミナルと比較して明るいが安普請。しかし処理能力は年間 4500 万人(KLIA は2500 万人)という巨大構造物が出現した。これをみたシンガポールは、同年バジェットターミナルを閉鎖。そこに第4ターミナルを開業させることを決定したのだった。


 チ ャンギ/クアラルンプール双方の空港とも現行の滑走路数は3つだが、クアラルンプールの方が5本まで作れるという巨大な敷地面積を持つ。国土が狭いシンガポールはその分、ソフト面での強化を図るのが正しいといえるだろう。

 

岩田弘志:1998年シンガポールに渡る。引越し会社、メディア会社などでの勤務経験ののち独立。ウェブメディア「シンガポール経済新聞」、「ミャンマーエクスプレス」編集長などを歴任。シンガポール和僑会代表理事も務めていた。現在はシンガポールと日本各地を巡りながら、コミュニティ・ビジネス「セッションX」を立ち上げに勤しんでいる。

 

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