全国統一高校卒業・大学入学資格試験

 

6月11日、ミャンマーの全国統一高校卒業・大学入学資格試験(全国共通試験)の合格発表がありました。この試験は、高校卒業試験兼大学入学試験であり、日本で言えば大学検定と大学入試センター試験を兼ねたものというイメージかもしれません。

 

ミャンマーの教育制度は小学校・中学校・高校がそれぞれ5年・4年・2年の11年制で、しかも就学開始年齢が5歳となっています。6歳から就学を開始し、6年・3年・3年の12年制を採用する日本とは高校卒業の年齢が2年も異なることになります。高校卒業時、日本では18歳ですが、ミャンマーでは16歳です。ただし、全国共通試験に合格しないと高校を卒業できないため、いわゆる留年をするミャンマー人も少なからずいるようです。家庭教師を付けることが一般的な程、教育に関心が高いといえます。

 

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ミャンマーの大学入学は最短で16歳となり、一般的な学部であれば20歳には卒業するという制度になっています。とはいえ、新卒を一から育てる日本の就職と異なり、ミャンマーでは高校卒業または大学卒業してから就職に必要なスキルを身につけるため、専門学校等に通うことも多いようです。

 

今年の全国共通試験の受験者は全国で63万6237人となっており、そのうちおよそ19万人が合格しましたが、合格率は29.9%で、これは過去8年間で最低の水準だったそうです。数字だけを見ると、7割の生徒が高校を卒業できない厳しい試験のように感じられます。

 

晴れて全国共通試験に合格すると次は大学入学となりますが、全国共通試験の点数によって選べる学部の幅が異なり、医学部が一番難しいようです。残念ながら法学部はそこまで難しい学部ではなく、現在は技術者やエンジニアなどの手に職をつけることができるような学部が人気のようです。

 

基本的にはその学生の住む地域によって大学が決定されるため、大学名でその人の優秀さを図ることは難しく、しかも、有名な企業でも歴史が浅いため、前職で何をしていたか・どのようなスキルを持っているかの判断も難しいと感じております。

 

佐野和樹:兵庫県西宮市出身。弁護士(日本法)。司法試験合格後、タイ・バンコクの法務コンサルティング会社で3年間勤務した後、ヤンゴンの法務コンサルティング会社JBL Mekong (Myanmar) でミャンマー進出戦略の策定、進出時のリーガルフォロー、進出後の契約・労務・法務・各種コンプライアンス・紛争発生時の対応等を執り行う。