ロボットメーカーへの道を歩き始めた美的集団

 

先月の事ですが、中国の家電大手企業美的集団(Midea)が産業用ロボット大手の独クーカに対し、買収提案すると発表しました。美的は昨年夏頃から産業用ロボットへシフトする方針を打ち出しており、クーカの株式取得の前には、安川電機とロボット事業に関する提携をむすんでいます。

 

周りはクーカや他のロボットメーカーの動向に関心が向いている報道が多いようですが、今回は美的集団の方に目を向けてみました。

 

美的集団は元々、薬用のガラスびんやプラスティック製のふたの製造から始まり、 ディーゼルエンジンの製造も手掛けた事があります。近年ではエアコンや冷蔵庫、電子レンジなどを製造する、いわゆる家電メーカーです。

 

普及期だった数年前までは、家電製品が飛ぶように売れ、会社が急成長する原動力になりました。しかし、普及率が高まり、市場が成熟してくるにつれ、売上が落ち込んでくるようになりました。家電をメインとした事業スタイルの限界です。

 

彼らは「家電メーカーから総合電機メーカーへ方針転換する」ことも考えたはずです。三菱電機や日立、シーメンスなどの電機メーカーは、家電だけではなく、自動車や鉄道、FAなどの分野の様々な製品を持っています。電機メーカーへの転換は彼らの新市場開拓に繋がる事になるでしょう。

 

では、なぜ産業用ロボットだったのかについては、その技術の応用性と将来性を考慮したうえで、国策の変化に合わせて方針をシフトしたのだと思います。

 

昨年発表された「中国制造2025」により、国は本格的に「量から質へ」製造業のビジネスモデルを転換させる方針になりました。その動きに合わせて、ハイエンドな設備やシステムの研究開発や購入に、莫大な補助金が投入されています。その代表格のひとつが「産業用ロボット」です。

 

それだけではありません。安川電機がEV 用モーターに進出したように、ロボットには、モーターやモーションコントロール、そしてセンシングの最先端の技術が搭載されており、応用分野は多岐に渡ります。

 

また将来性も抜群です。今後日本以上の少子高齢化が訪れるといわれている中国では、生産現場への産業用ロボット、介護現場へのサービスロボットの需要ははかりしれません。

 

今はまだ実現には至っておらず、未知数な部分も多い今回の買収提案ですが、10年後には「一家に一台、美的のロボット」などというCMが流れているかもしれません。

 

                                                                                        ファクトリーネットワークチャイナ  岩切 廣晃

 

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