経済制裁緩和

 

米政府は5月17 日、対ミャンマー制裁 の追加緩和を発表し、ミャンマー材木公社 やミャンマー宝石公社、ミャンマー経済銀 行など七つの国営企業や三つの国営銀行を 制裁対象から除外しました。米財務省によ ると、ミャンマーとの貿易に対する障壁を 排除し、米企業の同国への進出を容易にす るとのことですが、港湾と証券取引所に関 する問題が影響しているのではないかと感 じました。

 

そもそも、米国の財務省外国資産管理室 (OFAC)は、外交政策・安全保障上の目的 から、米国が指定した国・地域や特定の個 人・団体などについて、取引禁止や資産凍 結などの措置を講じており、そうした規制 はOFAC 規制と呼ばれています。

 

昨年、OFAC から、ヤンゴン港のターミ ナルの1 つ、アジア・ワールド・ポート・ター ミナル(AWPT)を利用した取引を受け付けないよう指導されたため、AWPT が関 係する資金決済取引を各銀行が停止する事 態が発生しました。同ターミナルは米国制 裁の対象で、特定国籍業者(SDN)リスト にあるアジア・ワールド社の子会社が所有・ 運営しているとの理由からですが、以前か ら制裁対象であったにも関わらず、よくわ からないタイミングでの指導であり、ヤン ゴン港の半数ともいわれるコンテナ取扱量 を誇る同ターミナルにおける取引停止は、 広範囲に影響が及ぶ問題となりました。影 響の深刻さから、昨年12 月に6カ月間の 期限付きで同国の空港や港湾への貨物受け 入れに関する金融取引の規制が解除され、 その期間満了後の対応が懸念されていまし たが、今回の経済緩和で“ 無事に” 無期限 に延長されました。

 

また、ヤンゴン証券取引所の株式の 51% を制裁対象であるミャンマー経済銀行が保有していることから、以前から同取 引所が制裁対象となる可能性が指摘されて おり、AWRT のように思い出したように 制裁を受けるのではと懸念されていました が、今回“ タイミングよく” ミャンマー経 済銀行に対する経済制裁が緩和されまし た。

 

ともあれ、半世紀ぶりの民主政権の下で 経済成長を続ける国で、次に何が起こり、 どのように解決 していくのか。 そして、経済緩 和でどのような アメリカ企業が ミャンマーに進 出するのか。現 地で体験できる 喜びを感じています。

 

佐野和樹:兵庫県西宮市出身。司法試験合格後、タイ・バンコクの法務コンサルティング会社で3年間勤務した後、ヤンゴンの法務コンサルティング会社JBL Mekong (Myanmar) でミャンマー進出戦略の策定、進出時のリーガルフォロー、進出後の契約・労務・法務・各種コンプライアンス・紛争発生時の対応等を執り行う。

 

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