ニューコン ITソリューション特集
中国現地でのITサポートを通じ、ものづくりを応援したい
日本人スタッフ0、中国人メンバーで日系企業の
ITソリューションに取り込む
上海飛楽ニューコンは、1999年2月に日本ニューコンと上海飛楽音響によって設立された、中国現地での全面的なITサポートを得意とする企業だ。特に近年では中小企業の中国進出が加速し、IT管理者不在の中小工場からのニーズが高まっている。
■ 進出日系企業の悩み
中国に進出してきた日系企業は、大手ならば日本からもIT管理者、技術者が赴任し、現地スタッフの育成なども行えるが、実際は多くが中小企業。たった一人の日本人総経理や工場長が、生産や販売だけでなく、人員管理から工場内の様々な管理まで行わなくてはならないことも多い。そのため、現地スタッフの活躍が重要なカギを握るが、言語や文化の問題もあり、なかなか解決できないというのが実情だ。
■ 飛楽ニューコンのITサポート
孤軍奮闘する日本人管理者の手助けをしたいという熱意から、ニューコンのITサポートサービスは発展してきた。設立当初は在日本企業のオフショア開発やデータベースセンタといった案件が中心だったため、日本式のシステム開発や、修正のポイントなどに精通。その間に蓄積したノウハウを今度は在中国の日系企業向けに展開できると考えた。

現在ニューコンでは上海と昆山合計80名以上のスタッフが、クライアントを毎月1回以上定期訪問している。これは各クライアントのIT環境を理解し、トラブル時にすぐに対応できる体制を整えるためだ。また、遠隔操作での解決が可能な問題ならば、電話一本ですぐに対応する。もちろん、必要であればすぐに専門スタッフが現場に駆け付け、問題解決を行っている。
■ 充実のITスタッフ
またスタッフのほとんどが、中国語以外に2か国語程度の外国語に堪能。単に日本語を話すだけでなく、文化や習慣への理解も心がけ、日本人管理者と中国人現場スタッフへの両方のケアが可能な人材育成を心がけている。その結果、同社には日本人担当者が1名もいない中、多くの日系企業のサポートに成功してきた。
そして自社で培ったIT人材育成プログラムは、クライアントにも提供している。もともと中国のIT人材で日本語や日本文化を理解する人材は少ない。そのため日々の業務で問題が発生した際の対応に頭を悩ませる企業は多いだろう。そうした現場の課題に向き合い、同社では自社で実行している人材育成プログラムをITサービスに組み入れることにした。

その結果、現地スタッフの日本語能力が向上しただけでなく、スタッフ全体のITスキルアップにもつながったという。こうした単なるIT企業にとどまらない発想力とサービス力は、クライアントからも好評を博している。
具体的なソリューション
ニューコンでは、ITサポートの一環として具体的なソリューションも提供している。
◆ 生産管理パッケージ
自社開発のERPパッケージソフトだけでなく、クライアント所望のソフトのカスタマイズも可能。現地での導入を全面的にサポートするため、短期間での立ち上げが必要な場合などに有効。
◆ OAシステム
社員管理、スケジュール制定、施設予約などの日常業務管理が可能。多言語対応なので、中国人スタッフの管理にも役立つ。
◆ セキュリティ管理
カードリーダーの導入、出退勤管理などのシステム。
◆ EMI抑制設計支援ツール
不要な電磁波が発生しにくいプリント基板の効率的な設計・開発を可能にしたソフト。1社単独で導入した場合は非常に高額になるが、シンクライアントにて利用した場合、月間数千元からでも利用が可能だ。
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◆ シンクライアント
セキュア環境を実現する「シンクラSTサービス」を提供。既存PCを活用し、安全にイントラネット環境へのアクセスを実現。
◆ IT人材育成サポート
日系大手企業への日本語研修実績のある蘇州淑徳語言学校と提携し、ITツール導入後の社内人材育成をサポート。語学研修だけでなく、日本式のマナーや考え方も教育し、日系企業の人事面の悩みに対応。