大型3Dプリンタの新規導入で新たな需要獲得を ハイテクノロジーで付加価値の高い仕事を目指す

SUPERMAN FOAM INDUSTRY CO., LTD.


大型3Dプリンタの新規導入で新たな需要獲得を
ハイテクノロジーで付加価値の高い仕事を目指す


 

    独創的な梱包資材メーカーとして知られるタイ資本のSUPERMAN FOAM INDUSTRY CO., LTD.(SFI社)が今年も新たな設備投資を積極的に展開し、新規事業に取り組もうとしている。2004年の創業から今年でちょうど15年。「ドラえもんのポケットのような会社」「困った時の正義の味方」などと常に高い評価を受け続けてきた。現場をリードする副社長のチャルームポン氏も「よりハイテクノロジーで付加価値の高い仕事を目指す」と決意を語る。その姿はさながら、工業生産国タイの未来に向けて羽ばたこうとするスーパーマンのようにも映るのであった。











■ オートバイの外形を丸ごと複製

    「さあ、ご覧ください」とチャルームポン氏が案内してくれたのが、導入されたばかりの大型3Dプリンタの2台。このうち1台は、鮮やかなオレンジ色が印象に残る独ビッグレップ社製の産業用3Dプリンタ「BigRep ONE」だ。最大で縦横高さ1メートルの立方体サイズまでの三次元印刷が可能。これ1台で車のバンパーやオフロード車用のタイヤ、さらにはオートレース用のオートバイの外形が丸々一台、簡単に複製ができる。ノズルの交換で高解像度コピーにも対応する。

    熱溶解フィラメント製法を採用。スキャニングやプログラム上のデータを読み込んだ全自動マシンが、2色のフィラメント素材を溶かし積層させながら複製物を作り上げていく。その姿は、さながら陶芸家が轆轤(ろくろ)を回しながらゆっくりと作品が練り上げられていくよう。2014年設立のビッグレップ社が「世界のアートワークを変える」と3年の時間をかけて開発した逸品。これまでに世界140カ国での販売実績を持つ。

    もう1台が米ヒューレット・パッカード(HP)製の超高品質・高生産性3Dプリンタ「Jet Fusion 3D 4200」だ。データの読み取りをこれまでの「点」から、新たに 「面」で行う「Multi Jet Fusion テクノロジー」機能を搭載。同型の従来機に比べ最大10倍の造形速度を実現した。金型を要せず1個単位から精巧に作り上げていくことで、組立工数や検査工程も削減。納期の大幅短縮にもつながる。

    材料素材を最もポピュラーなプラスチック素材のPA12に限定せず、PA12GB(ガラスビーズ)や弾力性を持った高分子のエラストマーなども使用できるよう設計してあるのが特徴だ。この結果、異方性の少ない製品を作り出すことができ、仕上がり品の精度や強度も向上。材料の再利用率も80%と高く、材料の無駄も最小化するなど環境に優しい造りともなっている。







■ R&Dチームの増員も

    同社ではこうした新型3Dプリンタを、新たな梱包資材の開発や受注につなげていく方針だ。「梱包材の新規開発はもちろんのこと、金型はまだ完成していないけどイメージだけはつかんでおきたいという顧客のニーズにも対応できる」と主に日系企業の窓口を担当するSales Directorの良藤 有一氏は解説する。すでに引き合いは本格化しているといい、早くも自動車関連企業や家電メーカーなどからの受注が決まった。

    一方、社内では、顧客の新規需要を先取りした研究・開発力の向上に、3Dプリンタを役立てようという動きも広がっている。タイ人従業員らでつくるR&Dチームは研究者の増員を会社に願い出て、この春から5人体制としてもらった。市場のトレンドや用途、デザインやファッション性なども加味しながら、斬新で機能的な新製品を探求していく。設備投資がもたらした嬉しい効果の現れと会社側では受け止めている。

■ ワクワクする会社を目指したい

    リベットを使わずに軽量ながらも高い耐久性を持つ、折りたたみ式プラスチック製コンテナボックス「NSコンテナ」の取り扱いも開始した。
コンパクトでサイズも多彩。隙間にホコリが入りにくい防塵仕様となっており、積み重ね使用にも耐えうる造り。古くなって買い替え時が来れば、分解してリサイクルも可能と環境の時代にうってつけの収納グッズだ。新しい物が大好きで、ちょっとお洒落なこのコンテナボックスをタイ市場に販売していく戦略だ。
このほか、プラスチック製梱包素材を接着する新型ラミネートマシンの導入など、昨年末から今年にかけて新規の設備投資を次々と実行してきた同社。エレベータを設置し2階に倉庫機能を持たせた新工場2棟も、間もなく稼動の見通し。従業員数も100人の大台を超え、本棟1階作業場のリノベーションも終えた。「次は何が出てくるか。ワクワクするような会社を目指したい」と話すチャルームポン氏。その視線の先には、常に未来の世界がある。












SUPERMAN FOAM INDUSTRY CO., LTD.


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Tel : +66(0)2-183-9711-3 +66(0)2-183-7477

お問い合わせ先:
良藤(Mr. Ryoto)
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